内服薬治療法
ニキビ・ニキビ跡 一般的な内服薬治療法のご紹介
■抗生物質
ニキビの炎症が重度で、
化膿してニキビの周りの皮膚が痛みを伴い
赤みを帯びている状態に処方されます。
・クラリス(マクロライド系抗生物質)
...炎症した赤ニキビやニキビ跡などに処方されます。
・ルリッド(マクロライド系抗生物質)
...静菌作用によってニキビの発症を防いで、
ニキビの炎症を抑えます。
・ミノマイシン(テトラサイクリン系抗生物質)
...くりかえし化膿したニキビに悩まされている方向け。
これらは保険適用で処方されます。
ただし、正常な最近まで死滅させるので、
皮膚のバリア機能の低下の心配があります。
その結果、多剤耐性のニキビ菌や、
ニキビ菌以外の雑菌によってニキビを悪化させる場合もあります。
■ビタミン剤
ニキビの原因にもなるビタミン不足。
皮膚や粘膜を健やかに保ったり、
皮脂分泌量を調節したりといった働きのある、
ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6といった
ビタミン剤が処方されることもあります。
■漢方
政府の方針として2010年に
西洋医学、東洋医学、それぞれのメリットを
取り入れた統合医療の推進を目指すことが発表され、
漢方医学も注目されています。
・清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
炎症緩和作用があるので、
腫れたニキビに対し症状を抑えられると言われています。
・十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
腫れたニキビの膿を排出させて、
炎症を抑える作用があるそうです。
他にも、ホルモンバランスを整える効果のあるものや
炎症を抑えて肌に潤いを与える作用のあるものもあります。
しかし、漢方だけで症状がなくなる可能性は高くありません。
体質改善などの、補助的な使用を目的に
西洋医学の治療を行っていくのがおすすめです。
■イソトレチノイン(ロアキュテイン)
ビタミンA誘導体を含んだ薬で、
重度のニキビ治療に使用されます。
20週間の内服の後に、
3~5年にわたってニキビができにくくなる効果があります。
ただし、催奇形性があります。
その為、妊娠中の方や近いうちの妊娠を望んでいる方、
授乳中の方は内服不可能です。
また、内服が終了した後も半年間は避妊が必要です。
したがって、専門医の診察なしに使用することは避けましょう。
■ホルモン治療
男女関係なく、
人間の身体には男性ホルモンも女性ホルモンも存在します。
そのバランスが崩れ、
男性ホルモンが過剰になると大人ニキビを引き起こします。
そこで、体外から女性ホルモンを補給し
男性ホルモンの働きを抑えます。
・低用量ピル
ピルは女性ホルモンであるエストロゲンを含んでいます。
皮脂腺の活動を抑えることでニキビの発生を抑え、
みずみずしい肌を保ちます。
ホルモンバランスの乱れによるニキビに効果があり、
特に女性に効果があります。
ホルモン療法はピル以外に、
スピロノラクトン療法などがありますが
ピルは安全性も高く、治療費の面からも優れた治療薬です。