《類似に注意・ニキビ様発疹(偽にきび)》
ニキビの治療
《類似に注意・ニキビ様発疹(偽にきび)》
顔、背中やデコルテ、お尻にぽちっと赤い発疹。
これらはニキビである可能性が高いですが、
中にはにきびに似ているだけでニキビとは違う皮膚炎である
場合もあります。
■慢性膿皮症
・症状
初期ではニキビによく似ていて小さな発疹ができ、だんだんと
数が多く発生し始めていきます。
膿を伴って炎症を繰り返します。
・原因
ニキビはアクネ菌が原因ですが、慢性膿皮症の場合は
化膿レンサ球菌やブドウ球菌が原因。
何らかの小さな傷が皮膚にできると、そこから細菌が
侵入して感染してしまうのです。
・治療
内服薬の抗生物質を使用します。
皮膚に溜まった膿で再発するおそれもあるので、外科的治療で
患部の切除をし防止することもあります。
■扁平イボ
・症状
ニキビのように肌にブツブツができます。
初期のイボの場合は肌の色に近く、だんだんと茶色になります。
・原因
ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスにより
イボが引き起こされます。
・治療
液体窒素でイボの表面組織を壊死させて新たな細胞を再生させます。
■マラセチア毛包炎
・症状
ニキビのような赤い発疹が頭、顔、胸、背中などにできます。
一気に10個ほどできるのが特徴です。
・原因
マラセチアというカビが原因です。
皮脂を好むので毛穴の中で増殖するのです。
・治療
抗真菌薬で治療します。
治りにくい病気なので、症状が改善された後も数ヶ月は
塗り続け、根気よく治療する必要があります。
■おでき(めんちょう)
・症状
膿んで大きく赤く腫れあがって、触ると痛みます。
鼻の頭にできやすいです。
・原因
黄色ブドウ球菌という最近によって引き起こされます。
・治療
抗生物質を服用、もしくは塗布します。
体力の低下によって悪化する場合もあるので、
規則正しい生活を心掛けましょう。
他にも、
毛包虫(にきびだに)という毛包の中に通常存在している
微生物が何かの反動で繁殖し、毛包を炎症させるケースや
カビの一種である、カンジダによる毛包炎などもあります。
多くの人が、一度は経験する生理的な皮膚変化であるニキビ。
ニキビは身近な皮膚の病気であるので、
体に何らかの発疹ができるとついニキビを疑ってしまいます。
ですが、上記にあげた症状は治療や改善に向けた方法が
ニキビとは異なるのです。
したがって、専門医にかかりニキビであるのか
そのほかの皮膚炎であるのかをきちんと診断してもらう
必要があります。
ニキビケアを続けても一向に改善しない...
そんな時は皮膚科を受診しましょう。
悪化させる心配もあるので自己判断は禁物です。