《重度のニキビの場合について》
皮膚科での治療
《重度のニキビの場合について》
一般的に「赤ニキビ」「黄ニキビ」はにきびの中でも
中度から重度のものとされています。
最も重い状態では「紫ニキビ」があります。
■赤ニキビ
ニキビが炎症を起こして腫れてしまっている状態です。
こうなると、治癒してニキビ跡が残ってしまう可能性も
出てきます。
■黄ニキビ
赤ニキビが悪化して、膿を持ってしまった状態。
真皮層まで炎症が起きているので、にきびが治っても
色素沈着や凹凸などのニキビ跡が残る可能性が
高いとされます。
■紫ニキビ
ニキビの内部に膿と血がたまってしまい、赤紫色に
腫れた状態。
ここまでくると切開手術にて膿を出す場合も。
これらの状態は炎症が起きてしまっているので、自分で潰す、
なんていうことは絶対に避けましょう。
痕が残ってしまいます。
ひどい痕になると、肌表面が凸面に変形した
嚢腫(のうしゅ)や硬結(こうけつ)状態になります。
■皮膚科での一般的な治療・治療薬
~保険診療~
・ダラシンTゲル(外用剤)
アクネ菌などの細菌のタンパク質合成を阻止して殺菌。
・アクアチムクリーム(外用剤)
ニキビを悪化させるアクネ菌やブドウ球菌といった
細菌を殺菌します。
・ルリッド錠(経口用の抗生物質)
静菌作用によりニキビの発症を防ぐ。
赤ニキビなどの炎症の原因となるリパーゼ生成を抑える。
・ミノマイシン錠(経口用の抗生物質)
アクネ菌の増殖を抑える働きがある。
・クラリス錠(経口用の抗生物質)
静菌作用で、ニキビの原因となるアクネ菌などの増殖を抑え、
化膿の悪化防止や改善に効果がある。
~保険適応外~
・イソトレチノイン(経口用の抗生物質)
皮脂分泌抑制効果があり、重症のニキビに高い効果が
期待される経口薬です。
また角質の溶解効果によって古くなった角質を溶かして
排出しやすくます。アクネ菌への抗菌作用、抗炎作用も。
ただし、副作用の観点から日本では認可されていません。
・ケミカルピーリング
皮膚のターンオーバーを整える目的があります。
・ホルモン療法
女性の場合、月経周期にともなってニキビが悪化することも。
低用量ピルなどでホルモンバランスを整る治療があります。
ご紹介した治療法、治療薬には副作用の心配があるものも
あります。
必ず、専門医の指導の下で使用してください。
また、多くの皮膚科では治療とあわせてスキンケア指導も
行っています。
普段の生活習慣のことから、自分が使っている化粧品が本当に
自分にあっているのかなどの相談ができたりするようです。
根本からニキビのできにくい肌作り、を考えてくれますよ。
重度のニキビは跡が残りやすく、できてしまった跡は
消し去ることがとても難しいのです。
少しでも痕にならないように、細心の注意を払って
治療に望みたいものです。