《ニキビ治療に使用される薬剤について》
皮膚科での治療
《ニキビ治療に使用される薬剤について》
皮膚科ではニキビの重症度にあわせて
治療が行われていきます。
ニキビ治療に用いられる
一般的な保険適用の治療薬には下記のようなものがあります。
■殺菌作用のある塗り薬
・クリンダマイシン(ダラシンゲル)...アクネ菌などの細菌の
タンパク質合成を阻止して殺菌。
患部以外に塗ると本来は必要なアクネ菌を殺菌してしまうので
肌の状態が悪化することも。
・アクアチム...ニキビを悪化させるアクネ菌やブドウ球菌と
いった細菌を殺菌します。
副作用はほぼないとされますが、かゆみが出たりするようなら
使用をやめて医師に相談しましょう。
・エリスロマイシン...アクネ菌に直接作用し、皮脂分解酵素の
生成を抑制し、活性を低下させてくれます。
副作用として、吐き気や嘔吐、胃腸不良がありますが、副作用の
出る頻度は低いのであまり神経質になる必要はないようです。
■毛穴の詰まりを改善する塗り薬
・ディフェリン(ディフェリンゲル・アダパレン)...日本では
未承認だった外用剤ですが、厚生労働省の認可がおり2008年
10月より保険適用となっています。
レチノイド様作用を有したニキビ治療用外用剤で、ニキビ生成の
過程に直接作用し、炎症性ニキビへ進行するのを防ぎます。
皮膚への刺激やかゆみ、乾燥の誘発などの副作用には注意が必要。
■抗生物質
ニキビの炎症がひどい場合に、炎症や痛みを鎮める薬です。
・ルリッド、ミノマイシン、クラリスなど
■ビタミン剤
ニキビの原因にはビタミン不足も考えられます。
そこで、皮脂分泌量を整えたり、皮膚や粘膜を健全に保つ働きのある
ビタミン剤が処方されることもあります。
・ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6
保険適用外の治療薬には下記のようなものがあります。
■毛穴の詰まりを改善する塗り薬
・トレチノイン...ニキビ治療の効果が高いとされる治療薬です。
皮脂の分泌を押さえ皮膚のターンオーバーをスムーズにするので
コメドの発生が防げるそうです。
ただし、重篤な副作用も心配されるので安易に使用せず
最終手段として用いる薬、と認識してください。
副作用には、妊娠した場合の胎児の催奇形性、肝機能障害、
日焼けをしやすくなること、粘膜の乾燥、うつ状態を引き起こすこと、
などがあります。
・アゼライン酸...海外では30年以上前からニキビ治療薬として
使用されています。
ニキビの原因菌を殺菌します。
さらに美白効果も期待できるので、色素沈着の改善にも。